自動車事故の運行供用者になる7つのケース

事故の被害者になった場合、損害賠償を請求する相手は「加害者」の他に「加害者の使用者」と「運行供用者」の2つがあります。
「加害者の使用者」は加害者が会社従業員の場合、その会社の社長ですね。
「運行供用者」はかなりややこしいので具体的に見ていきましょう。

まず自賠法3条にこう書かれています。

自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によって他人の生命または身体を害したときは、これによって生じた損害を賠償する責に任ずる

はい。よく分かりません。
「自己のために自動車を運行の用に供する者」ってなんですか?
ってなりますよね?

簡単に言うと、その車を支配できる、もしくはそれによって利益を得る人のことです。
うん。初めからそう書いといて欲しいです。

以下、具体的なケースを紹介。

1. 自分の車を他人に貸してその人が事故

自分の車ですから「車を支配できる」っていう点で該当しますね。

2. 自分の会社の従業員が会社の車を無断で使用して事故

これはなかなかすごいですね。
自分の会社の車ですから「車を支配できる」っていう点は該当しますが、無断使用ですからね…
休みの日に勝手に会社の車を乗り回して事故を起こしても駄目なようです。会社の規則で禁じようとも。

3. レンタカーを借りて事故を起こした場合のレンタカー会社

これもビックリです。
「車の支配」と「利益を得る人」に該当しますけど、そんなのでやってけるのでしょうか?
レンタカーの返還期限を過ぎていた場合で責任をまぬがれた判例があるようですが、それでもねぇ…

4. 自分の会社の従業員にその従業員個人の車を業務用に使用させてた場合

業務に使わせてる点で「利益を得る人」に該当するようですね。
問題は通勤に使ってる車の場合です。通勤中というのは業務時間外ですし、会社の車でもないので責任はないように思いますが、過去の判例で会社の責任も認められたケースがあるようです。
だから車通勤を禁止している会社があるんですね。

5. 自分の子供が所有する車で子供が事故

これは「支配」も「利益」もないので一見問題なさそうですが、ガソリン代などの維持費を親が負担していた場合「支配」に該当するようです。

6. 下請けの会社が事故した場合の元請会社

これは「利益を得る人」に該当するようですね。あと「加害者の使用者」にも当たるようです。
親会社と子会社ならまだしも、下請けと元請けじゃ全然別会社なのに。
この「利益を得る人」っていうのはかなり広範囲に及ぶようですね。

7. キーを挿したままの車を盗まれてその犯人が事故

「キーを挿したまま」という部分が管理上の過失に当たるそうです。
「しっかりと管理していれば盗まれなかった」→「盗まれなかったら事故は起きなかった」になるようです。
言いがかりのレベルだと思うんですけど…
過去に判例があるということは訴えた被害者がいるということなんですね。

ただ、車を1つの凶器として「拳銃」に置き換えて考えれば、管理上の過失という点は納得できます。

まとめ

そもそも自賠法は被害者を救済するための法律なので、このようになっているのだと思います。
加害者に賠償能力がない場合、他にも請求出来た方がいいですからね。